みかんを食べすぎると手が黄色くなるのはなぜ?柑皮症の原因や、害があるのかについて紹介します。
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- 青山 航大
こんにちは、有田みかん専門店早和果樹園の青山です。秋から冬にかけて旬をむかえる温州みかん。みかんは手で皮を剥くことがができて食べやすいことからついつい何個も食べてしまいますよね。みかんをよく食べている人は、お友達や家族から手が黄色いね!と指摘されたことも過去にはあるのではないでしょうか?このブログではみかんを食べ過ぎると手が黄色くなる原因や、体に悪い影響や害があるのかどうかについて解説します。
みかんを食べすぎると手が黄色くなる原因
みかんを食べすぎると手が黄色くなる症状は柑皮症(かんぴしょう)と呼ばれています。柑皮症はみかんなどの柑橘類に含まれるカロテンという色素が体内に蓄積することにより起こる症状で、カロテンは皮膚の角質層、表皮、皮下脂肪層に沈着しやすく、厚い角質層のある手のひら、足の裏が特に黄色くなります。
温州みかんにはβクリプトキサンチンと呼ばれるカロテンがたくさん含まれるため、みかんを食べすぎると柑皮症になることがあります。
βクリプトキサンチンを始め、みかんには様々な健康成分が含まれます。みかんの健康効果についてはこちらのブログを御覧ください。
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柑皮症に害はあるの?
柑皮症になる原因がわかったところで、体に害はあるのか気になりますよね?ずばり、柑皮症に害はありません。
手が黄色くなる原因であるβクリプトキサンチンは「プロビタミンA」の1種です。プロビタミンAとはビタミンAの前駆体となる成分で、他にαカロテン、βカロテンなどが知られています。体の中でビタミンAが不足すると、プロビタミンAから必要な分だけビタミンAが作られます。プロビタミンAはたくさん摂取し体内に蓄積されたとしても、過剰摂取にはなりません。
ビタミンAは油に溶けやすい性質を持つ脂溶性ビタミンの1つで、皮膚や粘膜を健全な状態に保ちます。ビタミンAは脂肪に溶ける性質を持つため体に蓄積されやすく、多量に摂取すると健康上のリスクがありますが、プロビタミンAであるβクリプトキサンチンは、大量に摂取しても重大な有害作用が起こることはありませんので、手が黄色くなってもご安心してみかんをお召し上がりください。
直接的な害はなくても、甘いみかんを食べすぎると太るのでは?と思ったあなた、みかんはダイエット中にもおすすめの食べ物なのです。
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柑皮症の直し方はある?
柑皮症は体に害がないことは分かりましたが、肌の色を治す方法はないの?どれぐらいで治るの?と気になります。いろいろ調べてみましたが、治す方法は原因となるカロテンの摂取量を減らすしか無いようです。カロテンが含まれる食べ物は、みかんの他にニンジン、かぼちゃ、トマト、スイカなどがあります。これらの食品の摂取量を見直せば、自然と手の色は元の状態に戻ると考えられます。
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