秋の果物・みかんを美味しく食べよう
内容
秋の果物・みかんを美味しく食べよう
暑い夏も終わり迎える秋には美味しい果物がたくさんあります。今回は、そんな秋の果物としておすすめの「みかん」の種類や栄養成分について、有田みかんの専門家・早和果樹園がご紹介します。
1) 秋の果物の定番って?
秋といえば食欲の秋。そんな秋の果物の定番といえばみなさん何を思い浮かべますか?
梨やぶどう、柿、りんご・・・
秋の果物といえばこのような果物が思い浮かびますが、忘れてはならない秋の果物といえば「みかん」。
みかんといえば、冬の果物というイメージを持った方も多くいらっしゃいますが、実は秋の果物でもあるのです。
ころんとかわいいサイズで食べやすく、ビタミンやクエン酸など体に必要な栄養素をたっぷりと含むみかんは、私達の生活に大きな活力を与えてくれます。
今回は、そんな秋の果物「みかん」の特徴や、旬の時期、栄養素についてご紹介していきます。
2) みかんはなぜ冬に流通している?
日本で人気の温州みかん
日本の家庭でよく目にする果物の定番といえばみかん。そんな「みかん」とは皮をむきやすい小型カンキツ類の総称ですが、収穫量の多い「温州(うんしゅう)みかん」を指す言葉として多く用いられています。2020年度日本全体の収穫量は76万5,800トン1であり、日本を代表する果物のひとつです。
みかんはハウス施設での栽培も広まり、1年中美味しく楽しむことができる果物です。手で簡単に皮が剥けることも、人気の要因となっています
1: ★出典:農林水産省/統計情報
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/sakumotu/sakkyou_kajyu/mikan/r2/index.html
みかんの産地や特徴
みかんが多く生産される産地として、和歌山県や静岡県、愛媛県などがあげられます。
温暖で気候状況に恵まれた土地で、多く栽培される傾向にあります。
みかん産地として代表的な5県の生産量は下記の通りです。
<2020年国内生産量ランキング>
1位:和歌山県16万7,100トン
2位:静岡県11万9,800トン
3位:愛媛県11万2,500トン
4位:熊本県8万2,500トン
5位:長崎県4万7,600トン
みかんの種類と旬の時期
みかんは生育期間や収穫時期に合わせ、極早生(ごくわせ)、早生(わせ)、中生(なかて)、晩生(おくて)の4種類に分類することができます。
各4種のみかんの違いについては下記ブログをご参照ください。
「みかんの旬の時期とは?美味しいみかんの選び方を紹介します」
2: ★出典:作物統計調査令和2年産みかんの結果樹面積、収穫量及び出荷量 農林水産統計|農林水産省大臣官房統計部(2021.5.20)
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_kazyu/attach/pdf/index-7.pdf
各種類の旬の時期は、図表の通りです。
種類 | 旬の時期 | 品種名 |
---|---|---|
極早生みかん | 9月~10月 | 日南早生・ゆら早生・岩崎早生など |
早生みかん | 11月~12月 | 興津早生・宮川早生・木村早生など |
中生みかん | 12月 | 向山温州・石地温州・川田温州など |
晩生みかん | 12月~1月 | 林温州・大津四号など |
秋の果物が旬を迎える9月から真冬の1月まで、長い期間にわたって旬の時期があることもみかんの持つ魅力。種類によってみかんの形状や味にも違いがあり、時期によって変化するみかんの魅力を楽しむことができます。
中でも、糖度が高くじょうのうが薄い食味の良いみかんの早生みかんは、11月~12月に旬を迎え生産量が多いことから、冬の時期にみかんが多く流通する傾向にあります。
3) みかんの成分・他の果物との違いって?
みかんの主な栄養成分
みかんには私達が毎日健康に過ごすために大切な栄養素が多く含まれています。
成分名 | 特徴 |
---|---|
ビタミンB1 | 炭水化物をエネルギーに転換するために必要な栄養素。熱に弱い成分のため、生で食べることができるみかんは効率が良い。 |
ビタミンC | コラーゲンを生成する働きを持つ。みかん3個で1日に必要なビタミンCを補うことができる。 |
ヘスペリジン(ビタミンP) | がんの原因の1つとされる活性酸素を抑える抗酸化作用を持つ。白い筋に多く含まれる。 |
食物繊維(ペクチン) | ペクチンは腸の中で水分を調節し、便秘を解消する働きを持つ。皮・フクロ・筋に多く含まれる。 |
カリウム | 利尿作用を持ち、高血圧の原因となるナトリウムを体外に排出する働きがある。 |
β-カロテン | 免疫細胞を活性化させるビタミンAに変化し、残りは抗酸化物質として働く。 |
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夏の暑さに疲れた体を癒やすだけではなく、体にとって重要な栄養素を手軽に取り入れやすい秋の果物であるということが分かります。
3: 出典:JAありだ|有田みかんについて|みかんの機能性
http://www.ja-arida.or.jp/orange/mikan03.php
4: 出典:わかさの秘密 Powered by わかさ生活
https://himitsu.wakasa.jp/contents/mandarin-orange/
秋の果物とみかんの栄養成分
次に、秋の果物として人気の高い4種の果物との栄養成分を比較してみました。
ビタミンB1(mg) | ビタミンC(mg) | 食物繊維(g) | カリウム(mg) | β-カロテン(μg) | |
---|---|---|---|---|---|
みかん | 0.10 | 32 | 1.0 | 150 | 1000 |
りんご | 0.02 | 4 | 1.5 | 110 | 21 |
日本なし | 0.02 | 3 | 0.9 | 140 | 0 |
かき(甘がき) | 0.03 | 70 | 1.6 | 170 | 420 |
ぶどう | 0.04 | 2 | 0.5 | 130 | 21 |
<くだもの100gに含まれる栄養成分の含有量>5
比較してみると、みかんは秋の果物と比較して100gあたり「ビタミンB1」「ビタミンC」「β-カロテン」が多く含まれていることが分かります。
5: ★出典:毎日くだもの200グラム!|数字で見るくだもの(一部抜粋)
https://himitsu.wakasa.jp/contents/mandarin-orange/
4) 早和果樹園で販売するみかんについて
販売商品とみかんの種類
有田みかんの専門家・早和果樹園では秋から冬にかけて数種類のみかんを販売しています。そこで、どのような商品を販売しているのか、各商品はみかんのどの種類にあたるのかを図表にまとめてみました。
温州みかん | みかんの種類 | 旬の時期 | 早和果樹園の季節区分 | 早和果樹園の商品名 |
---|---|---|---|---|
極早生 | 9月末 | 秋のみかん | ゆらのさきがけ | |
10月 | 極早生 | |||
ゆら早生 | ||||
早生 | 11~12月 | 冬のみかん | 味こいみかん | |
味まろみかん | ||||
新林みかん | ||||
中生 | 12月 | 新春みかん | ||
晩生 | 12月~1月 |
<早和果樹園の販売商品とみかんの種類>
早和果樹園の秋のみかん
中でも、秋のみかんとして早和果樹園で販売している3種類の商品をご紹介します。
■ゆらのさきがけ®■
9月に旬を迎える早和果樹園のトップバッター。和歌山県の試験場でゆら早生を品種改良して生まれた新品種「YN26」の特徴をとって命名しました。ゆら早生の良さを受け継ぎながらより早く収穫できる和歌山県生まれの期待の新みかんで、爽やかな味わいとほどよい甘みが特徴。ゆらのさきがけは早和果樹園の登録商標です。※2021年度のゆらのさきがけの予約受付は終了いたしました。
■極早生みかん■
10月に旬を迎える極早生みかんです。濃厚な早生みかんよりも早熟で、すっきりとした味わいが残暑が残る秋にぴったりの商品です。ほんのりと甘酸っぱい昔ながらのみかんの味わいが人気の秘訣です。
■ゆら早生みかん■
和歌山県日高郡由良町で発見された、極早生みかんの中でも非常に糖度の高い品種です。甘みと酸味のバランスが絶妙なゆら早生みかん。とても薄い薄皮の中には果汁がたっぷりはいっており、口いっぱいに濃厚な味わいを楽しむことができます。